町田市小6女子自殺タブレットいじめ事件

町田いじめ事件の加害者実名を特定するのは危険!「デマ情報がネットに拡散」過去に逮捕者も

町田いじめ事件 加害者実名特定

早期から遺族がいじめの証拠をもとに学校側、町田市教育委員会に調査を求めてきましたが、学校の校長はいじめの事実を認めず調査が進まない状況で、報道からいじめの加害者を特定する動きが出てきています。

その中にはデマ情報もあり、ネットでそのまま拡散されています。

簡易で匿名であるSNSでその動きを煽り、未成年であるいじめの加害者を特定することは、大変危険な行為です。

ここでは、加害者特定の危険と未成年の実名や、顔写真など本人を特定できる情報をネットに掲載することがなぜ危険なのか、その実例を基にご紹介します。

町田いじめ事件の加害者実名特定は危険!

町田市小6女児タブレットいじめ事件の加害者は、複数人いるということが遺族が公表した遺書の中身で判明しています。

両親や代理人弁護士らの説明によると、遺書には複数の同級生の氏名といじめの内容が書かれていた。両親がクラスの友人や保護者らに話を聞いたところ、タブレット端末で女子児童への悪口が書き込まれていたと、複数の証言を得たという。ほかにも、「(女子児童の)ころしかた」と書かれたノートの存在も明らかになり、現在学校で保管されているという。母親は会見で「(娘は)天真らんまんで明るく、亡くなるまでいじめに遭っていることは知らなかった」と話した。

引用元:Yahooニュース
引用元:プレジデント

小6女児が陰湿ないじめにあって自殺に追い込んだ加害者の児童を特定する動きがすでに出てきており、それをtwitterでどんどん煽っていく様子を拝見しました。

そして過去にあった加害者を誤認し、ネットで確証のない噂があっという間に拡散され全く無実の人を犯人扱いし、該当者が未成年にも関わらず本人を特定できる実名、顔写真、住所などの情報を広めて逮捕者が出たケースもありました。

亡くなった女の子を思うと加害者を特定したくもなります。特に罰を受けていない、いじめは解決したことにされているという部分でいじめが簡単なものになってしまっているというのも事実です。しかし、一般人の私たちが加害者を特定しようとするとデマ情報も出てきてしまいます。それによって傷つく方たちや普通の生活に戻れなくなる被害者も出てきてしまいます。

どうして加害者を特定するのが危険なのか。いじめ事件の概要や実際に逮捕者が出たケースを基に説明します。

町田市小6女児タブレットいじめ事件の概要

昨年11月、全国に先駆けて「一人一台端末」を配った東京都町田市の小学校で、小6の女の子がいじめを苦に自殺した。遺族は女の子の遺書を持って学校に行き、調査を依頼。しかし、GIGAスクール構想の旗振り役として知られる校長は「いじめは解決していた」と繰り返すばかりだった。

引用元:Yahooニュース
引用元:jiji.com
町田市小6女児タブレットいじめ事件をまとめると
  • 2020年11月30日に東京町田市の小6女子児童が自宅の自分の部屋で遺書を残し首を吊って自殺
  • 遺書の内容は、同級生数人の氏名といじめの内容が記されていた
  • 両親は遺書から、学校が配布した端末で使われていたSNSで「うざい」「きもい」「死んで」などと書き込まれていること、学校の対応に不信感を覚え、2021年9月13日に両親が会見を開き、徹底した調査をと町田市教育委員会に調査委員会の設置を強く望んだ
  • 遺族が独自に児童に聞き取り調査をした結果、自殺した小6女子児童は小学校4年生のころから悪口などのいじめを継続的に受けていたことがわかった
  • 両親は11月30日のうちに遺書を持って校長を訪ねて調査を依頼するが学校側は、小6女子児童と生徒間のトラブルを把握していた(いじめには言及せず)が、女子児童が亡くなった2ヶ月前の2020年9月には解決していたと遺族に説明
  • 小6女子の自殺の事実を遺族は最初調査のため学校の生徒に伏せて欲しいと校長に伝えていたが、こそもたちに嘘つくことが辛くなり年明けに自殺を公表するよう依頼したが、校長は加害者の後追い自殺を危惧し公表できない、と当時小6女子は不登校だと思われていた

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加害者誤認でデマが拡散された旭川のいじめ事件と少年法

ネットで加害者を特定するために誤認し、逮捕されたケースを1つ例としてご紹介します。

同じ”いじめで未成年女子が自殺”したケースで、2021年3月下旬に当時中学一年生だった旭川の廣瀬爽彩さんが壮絶ないじめの末PTSDに悩まされ失踪し、凍死している状態で発見された事件が記憶に新しいと思います。

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その旭川の廣瀬爽彩さんいじめを巡ってSNS上でYoutuberなども参加し、いじめの加害者特定が始まったのです。それは日に日にエスカレートし、ある日事件が起きます。2021年4月26日神奈川県相模原市在住の自称ユーチューバー折原こと、東優樹容疑者(25)が強要未遂の疑いで逮捕されました。

東容疑者の迷惑行為は、旭川に入ってから加速し、遺族や事件に関係ない人をも巻き込んでいった。23日深夜、自身のユーチューブにあげた動画では、

「俺は慎重に調べている」「デマの情報に気をつけている」「被害者遺族のもとへ行くつもりはない」「全てを晒す」

など、自信満々に活動を報告していた。

引用元:文春

逮捕までの経緯は、廣瀬爽彩さんをいじめた加害者を特定しようと被害者の知人女性に、裏どりもできていない情報により特定した相手の顔写真や住所などをSNSで公開しました。そして実際に相手の職場に乗り込んだりしていたため北海道警察がマークしていたところ、被害者の知人女性に「今以上の炎上騒ぎになるので話を聞かせてください」と迫り強要行為に当たると逮捕されました。

その前日には廣瀬爽彩さんの自宅まで訪れていて迷惑行為を繰り返していました。それによる被害者が後を絶ちませんでした。

それだけではありません。東優樹容疑者は、廣瀬爽彩さんをいじめた加害者と同じ中学校の卒業生である事件とは無関係の人に電話で直撃しました。廣瀬爽彩さんをいじめた加害者を特定しようという動きの中で、様々な憶測や加害者の特徴など確証のない噂がどんどん事実であるかのように広められていき、東容疑者が直撃したその人も全く関係ないのにいつのまにか加害者の一員として断定されユーチューバーによって拡散されました。

さらに家族全員の実名、住所まで晒され、全くのデマである暴力団と関わりがあるなどと騒がれたり、一日中悪質な電話がかかってきたりと事件の報道から時間が経過した今でも謂れのない誹謗中傷に悩まされ、自営業を営む家族にも被害が及んでいるそうです。

▼亡くなった廣瀬爽彩さん▼

引用元:文春

この加害者扱いされた同じ中学校の卒業生は、まだ未成年であるにも関わらず顔写真をtwitterで拡散されてしまいました。これに直接抗議し顔写真のツイートは削除されましたが、一度ツイートしたものは拡散されたものまで止めることができません。これは前述した少年法に違反する行為ですし、未成年のこの少年の未来だけでなく、事件に全く関係のない一家の平和な日常まで奪ってしまいました。

「ただのいじめじゃ済まされない」という正義感や自殺に追い込まれた女児を思うと罪を償ってほしいという思いが出てくるのも理解できます。ただ、行動に起こすことが問題となり法律に違反する行為なのです。加害者はまだ未成年とみられ、少年法61条で未成年の本人と推知できるような実名や年齢、顔、容姿などを記事や写真の出版物へ掲載することは禁じられています。

壮絶ないじめの末に凍死してこの世を去った廣瀬爽彩さんの事件で加害者誤認という悲劇が起こったのは、一部のユーチューバーの暴走や、SNSを使う側の責任ももちろんあります。ですが、この恐ろしい事件を再発防止のため、亡くなった生徒、遺族のためにも原因究明のため動かなければいけなかった当時の金子校長が「いじめはなかった」といじめの事実を隠蔽してしまったことも重大な要因ではないかと思います。

今回の町田小6女児タブレットいじめ事件も、校長がいじめの事実を「もう2ヶ月前に解決されたもの」として自殺とは無関係というスタンスでいることが、これからさらに加害者誤認やデマ拡散で二次的被害を生み出すことにつながるのではないでしょうか。町田小6女児タブレットいじめ事件は、遺族が自ら動き校長、町田市教育委員会が事実隠蔽の疑いがある中、9月14日文部科学省に直接調査委員会の設置を求めた会見代理人弁護士同席のもと行いました。

さらに世論を受けて文部科学省の萩生田大臣が「オンラインにて町田市教育委員会及び東京都教育委員会より事情を伺う場を設けるとともに、直接対面で事実確認を行った上で、いじめ防止対策推進法に基づく対応がなされるよう、必要な対策、助言を行なっていきたい」と会見で意見を述べました。

あらためて加害者特定は、特に未成年の場合、人物を特定できる情報をネットに掲載、報道することは少年法61条に違反します。そして加害者を誤認するという無関係な人を犯人扱いしてしまうと、人の未来や生活を脅かすことを忘れてはいけません。

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